2013年 09月 21日

scene445:経済の話⑤ 日本は今、スエーデンのようになるれるか?

以前、私の記事に対してこういったコメント頂きました。

消費税、今のまま税率が低いままではいけないでしょうね。
消費税を上げる代わりにしっかりと税金を北欧の様に使って欲しいですね。


それに対して私は

仰る通りですよね。私もそう思います。
でもそれはムリなんです。
今度その事はとりあげますね。
実は消費税で北欧の福祉が成り立っているわけではないんです。


と返信したまま、そのままになっていました。

と、いうワケで今回の記事となります。
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Leica M9-P + Summilux-M 35mm F1.4 2nd.
原宿

このコメントを書いた時は、消費税を今あげるのが良いのか悪いのか、
正直勉強不足でわかりませんでした。

ただ、今回の経済の話④までで、今増税すべきでない理由を上げてきました。
理由はデフレ時に増税してはまたデフレに戻るからです。

そして、なぜ消費税増税と進めるのかを、その圧力に関して上げてきました。
財務省、メディア。

今日はもう一つの圧力の財界(経団連)の話をスエーデンなどの高い消費税率国と比較しながら
述べたいと思います。


今回は長いので2回にわけます。

【本日】
主に消費税に関して各国との様々な観点から比較をします。
そして企業と消費税の関係を少し触れます。

【明日】
財界が消費税増税しろと政府に圧力をかけ、そうしてきた結果社会保障に全然当てれていない
そして今後も当てれない事をお伝えします。



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Leica M9-P + Voigtländer SWH 15mm F4.5 ASPH.
スウェーデン ストックホルム

□北欧諸国の社会保障を主に支えているのは消費税ではない

北欧諸国の手厚い社会保障は有名です。

医療費無料
大学院までの教育費無料
3年間95%の失業給付と無料の職業訓練などなど。

そして消費税(付加価値税)の税率の高さ(22〜25%)も有名です。

そして、この2つから誤解が生まれます。
北欧諸国の社会保障を支えているのは消費税である、という誤解です。

実際は違います。次の図は、さまざまな税収がGDP(国内総生産)に占める割合を示します。
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北欧諸国では、物品やサービスにかかる税(主に消費税)の税収が税収全体に占める割合は多くても3分の1なのです。では、なにが税収を支えているのでしょうか。

税収の半分を占めているのは、実は所得や利益にかかる税(主に所得税と法人税)なのです。
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表からもわかるように、高累進所得税と、法人税などの企業の負担が税収を支えています。
(その他の税というのは資産税などです。)

中谷巌氏がラジオで語っていましたが、デンマークの人はほとんど貯金をしないそうです。
十分な年金(1人300万円/年くらい)が無条件で支給されるので、老後に備える必要がないからです。


そうしたセーフティーネットによる将来不安のなさと、高累進所得税による再分配が、高い消費性向を生み、経済を支えているのでしょう。

日本も、現状の1.5倍くらい税金を払って、北欧諸国のような高福祉高負担に移行するのがよいのかどうか。
さまざまな意見があるでしょう。
仮にそうなるとしても、高負担は少なくとも北欧諸国の場合、高消費税という意味ではないということは、心に留めておくべきだと思います。

コメントを頂いた方へ・・・。
長ったらしい文章となりましたがお分かり頂けましたでしょうか?

ちなみに、データの年は違いますが、消費税だけで見ると税収全体からの割合は日本はすでに凄いです。
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消費税5%でも、税収はEU各国とスウェーデン同程度まできています。

「日本の消費税率5%は、国際的にみれば低すぎる」
「福祉先進国のスウェーデンの5分の1、欧州各国の4分の1」とよくいわれます。


しかし、国税収入に占める消費税収入の割合をみると、約22%と、まったく同程度であることがわかります。
 
これは、日本の消費税が「網羅的」に課税されているのに対し、欧州各国の付加価値税は、

①医療・教育から住宅取得・不動産・金融など幅広い非課税項目がある事。
②食料品や医薬品など、生活必需品は軽減税率をとっているためです。

『日本は今、スエーデンのようになるれるか?』
と題名に書きましたが、税収の仕組みが違うのでなれそうにはありませんね。


そしてそうなるためには様々な圧力に勝たないといけません。
財界(経団連)もその一つです。


□日本は実は企業が支える社会保障額が各国より低い。

北欧諸国の社会保障を支えているのは法人税などの企業の負担が税収を支えています。
日本を含め、先進国の多くは、医療や年金、介護などで社会保険方式をとっていますが、
社会保険料の本人負担と事業主負担はどうなっているのでしょうか。

勤労者の年収に占める保険料率を、本人負担分と事業主負担分にわけて、国際比較してみましょう。
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給与から天引きされる本人負担は、
スウェーデン7.0%
フランス9.6%
ドイツ21.0%
日本10.9%となっています。

一方、事業主負担分は、
スウェーデン28.6%
フランス32.0%
ドイツ21.0%
と日本の11.3%と日本を大きく上回っています。

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Leica M9-P + Voigtländer SWH 15mm F4.5 ASPH.
スウェーデン ストックホルム

財界(経団連)は、消費税率を10%に上げたあとにさらに18%に引き上げることを要求しています。
そのねらいは、企業の税・社会保障負担を軽減することです。
企業負担の軽減分は、国民が負担することになります。

これ以上、消費税率を引き上げれば、国際的にみても「異常な国」となることは明らかです。

大事なのは、累積債務が巨大で財政が赤字であっても、デフレから脱却して経済が活性化して
成長率が金利より高ければ、いずれは国の経済規模が大きくなって税収の伸びが利払い負担の伸びを上回るようになる、ということなのですが・・・。(ドーマーの定理)


明日は財界が消費税増税しろと政府に圧力をかけ、そうしてきた結果社会保障に全然当てれていない
そして今後も当てれない事をお伝えします。


参考資料:
グラフで見るこれからの医療
Wave of sound の研究日誌


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by rangefinder-love | 2013-09-21 22:23 | 本当に伝えたい事 | Trackback | Comments(4)
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Commented by Neoribates at 2013-09-22 00:11 x
くわしいことは分かりませんが、欧米と比較して所得再分配が日本では低い。このこととよく似ていますね。労働年齢層への再配分が税の面でも小さいことは、相対的貧困率を上げていくことになる。
企業は結局の所、内部留保に走って社会保障の事業主負担分などは、政治的働きかけでより少なくするという方向に向かうのではないでしょうか。なんてない頭で思ったりしております。
宿のパソコンで打ち込んでいるので、慣れなくてけっこうじかんかかりまつた...
Commented by rangefinder-love at 2013-09-22 22:20
★Neoribatesさん
宿の打ちづらいパソコンからコメント有り難うございます!
嬉しいですよ〜!

分かりづらかったでしょうか?(ダラダラ長いですもんね。)
でも詳しい事はわからないと仰りながら、
本当によくご存知ですね。全て書いていらっしゃる通りです >_<

今どこの会社でも社会保障負の事業負担分は
「確定拠出年金」制度を導入してますし、どんどん社員に厳しい会社が増えていますよ。(私の会社も一緒です。)

今消費税増税を阻止するために私含め、色んな人(老若男女とわず)
総理官邸や自民党税制調査会メンバーに反対のメール&電話活動を行っています。
折角のデフレ脱却の機会を逃してはならないですからね。
Commented by kkagayaki2 at 2013-09-24 18:39
とにかく、増税は反対しないといけませんね。10月1日が怖いです。
Commented by rangefinder-love at 2013-09-26 00:33
★ kkagayaki2さん
おっしゃる通りです。でもコレが出来ないと戦後レジームの脱却は夢のまた夢ですね。よくぞ決断した!!と思いたいですよね!


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